おちらと日記

【新銘柄入荷】奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021【奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)】

こんにちは!

出雲にあります温泉旅館、湯の川温泉 湯宿 草菴(草庵)のソムリエ&唎酒師 酒神バッカスこと内田洋平(@izumo_sommelier)でございます。

今回は、ここ島根県が誇るワイナリー、私バッカスがイチ推しする奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)からこの春、気になる新銘柄がリリースされたのでご紹介したいと思います!

奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)って?

奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)は島根県に3ヶ所あるワイナリーのうちのひとつで、雲南市木次町にあり、自然との共生をテーマにしながら非常にハイレベルなワインを生産しています。ワイン好きな方なら必ず納得のいく、素晴らしいワインを届けてくれるこのワイナリーの詳しい情報はこちらの記事にまとめてありますので、是非ご覧頂ければと思います。

【島根観光】奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)ってどんなとこ?アクセスやワインなど詳しい情報も!

【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】

今回ご紹介致しますのは、そんな奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)が先月3月18日にリリースしたばかりの新銘柄【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】です!

本銘柄は奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)がこれまでリリースしたことのない新たな挑戦とも言える銘柄で、私バッカスもこのリリースが発表されてから発売までの日を心待ちにしておりました。

赤ワインや白ワインに続く、鮮やかな色彩のロゼワインについてはこちらの記事をご覧頂けるとより一層知ることができますので是非併せてご覧下さいませ。

ロゼワインってどんなワイン?

これまでこちらの奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)では、桜の街として知られる地元木次町にちなんだ【きすきのさくら】というロゼワインを毎年リリースしていました。大変人気を博している銘柄で今年も2月17日に発売されました(※既にワイナリーのオンラインショップでも品切れ状態です!)。草菴(草庵)でも過去に扱っていたことがありますが、ご提供したお客様にとても好評で愉しんで頂けたと思います。

この度リリースされたロゼワインはカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したものになります。カベルネ・ソーヴィニヨンは、フランスの赤ワインの銘醸地であるボルドー地方原産の黒ぶどうです。一般的に、深い色合いとしっかりとしたタンニン(渋み)のある重厚な味わいのワインになると言われています。

ぶどう品種としての特徴は上記のように飲みごたえのあって骨太な芯のあるワインができあがるのですが、この【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】はどのようなワインなのでしょうか。私バッカスが楽しみながら試飲をしてみました!

実際の味わいは?

ソムリエ 内田洋平のテイスティングコメント

薄っすらとオレンジがかった淡いピンク色が目に優しく、立ち昇る柔らかなぶどうの香りを鼻が捉えた瞬間、【これは素晴らしいロゼワインに出逢ってしまった!】と確信。飲み口は非常に軽快、まるで水のようにスイスイ飲み進めることができます。味わいは白ワインのスッキリした辛口タイプにほんの少々、若干の黒ぶどう由来の赤ワイン的な複雑さを加えたような味わいで、特にワインが持つ果実由来の【フレッシュさ】というものを全面的に楽しむことができます。飲んだ瞬間和食との相性の良さを予感し、これは是非草菴(草庵)でもお客様に愉しんで頂きたいと思い、即仕入れをしてしまいました!

特に素晴らしい点はバランスの良さで、万人にお愉しみ頂けるポテンシャルを持つと同時に幅広い食事との親和性を感じさせる逸品であると思いました。食事のスタートから最後のひと品までこれ1本で楽しむことができる、そんな懐の深いロゼワインであると言えます。

ソムリエール 峠(たお)ゆきえのテイスティングコメント

さて、続いては草菴(草庵)第2のワインの専門家、ソムリエール峠(たお)ゆきえのテイスティングコメントを紹介したいと思います。

淡く透き通っていて、若干オレンジかかったピンクがとても綺麗な色合いです。イチゴやチェリーのようなフレッシュで華やかな香りが広がります。以前このおちらと日記でご紹介致しました島根ワイナリーのロゼワイン【島根わいん 清酒酵母仕込 マスカット・ベーリーA ロゼ 2020】と比べると【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】の方がより淡くオレンジかかった色をしており、キャンディやお砂糖のような甘い香りは抑えめです。

アルコール度数は12.5%で、甘味は少なく酸味が爽やか、ドライでやや軽い飲み心地です。仄かな苦味や渋味のバランスもとてもが良く、舌触りが滑らかなので重厚なワインの苦味や渋みが苦手な方にも飲みやすいです。ドライな味わいながらもフレッシュな赤い果実のような香りが口中に広がるので、飲みごたえもあります。冷たく冷やして飲むのがお勧めです。白ワインと赤ワインの中間のような飲み心地なので、和食とも相性が良いでしょう。優しい味付けからしっかりとした味付けのお料理、揚げ物、お肉料理や海鮮料理といった多岐に渡るお料理と一緒にお楽しみ頂けます。

いかがでしたでしょうか?味わいをお伝えするのはとても難しいことではございますが、私達ソムリエ、ソムリエールが紡ぐ言葉で少しでも想像を掻き立て、興味を持って頂ければ幸いでございます。

ワイナリー長 様へインタビューしました!

2019年1月ワイナリーにて、バッカスこと内田洋平(左)と安部紀夫ワイナリー長(右)

さてここで!私バッカスこと内田洋平が、このロゼワインを製造した奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)様のワイナリー長である安部紀夫氏に【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】について質問をさせて頂き、なんとお答えを頂くことができましたのでご紹介させて頂きます!HP上の情報やラベルからは伺い知れない生産者様ならではお話なので必見です!

(バッカス以下Q)、使用しているぶどうは自社のものですか?
(安部様以下A)、はい、自社農園で栽培しているカベルネ・ソーヴィニヨン100%です。

Q、生産本数はどれくらいですか?
A、2793本造りました。

Q、製造過程に特徴があったら教えて下さい。
A、通常のロゼワインは皮醸しを赤ワイン醸造よりも短い期間行った後に圧搾する場合が主流ですが、今回のロゼワインは発酵中の皮醸しを行っていません。除梗破砕をして果醪にしてから酒母を入れずに一晩置きます。一晩の内に破砕した果皮から水溶性の色素が溶出して果汁が赤味を帯びます。翌日圧搾して淡いロゼ色に染まった果汁を得ます。通常のロゼワインの様な発酵中の醸しが無いので、タンニン(渋み成分)の溶出はそれほど多くありません。この後通常の白ワインの様に発酵させて仕上げたのが今回のロゼワインです。

Q、このロゼワインは通年商品になりますか?
A、昨年2021年のカベルネ・ソーヴィニヨンの育成状況を総合的に検討し、赤ワインにするよりはロゼにするという判断をしました。今年以降続けて造るかどうかは、畑のぶどうの状況やロゼワインの需要などを鑑みて決めるつもりです。

Q、赤のカベルネ・ソーヴィニヨンの生産本数に影響がありますか?
A、前述の理由から、この年カベルネ・ソーヴィニヨンで赤ワインは造っていません。

Q、その他ラベルやHPから伺い知れない情報がありましたら是非!
A、今回は、通常リリースしているロゼワインの『きすきのさくら』の生産本数が少なかったり、通常レンジのロゼワインである『杜のワイン ロゼ』を仕込まなかったりという状況でしたので、ラインナップの中のロゼワインとしてある意味貴重な位置付けになるかと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

安部さん、お忙しいところ生産者ならではの貴重なお話を賜り、本当にありがとうございます!

伺ったお話から判断すると今回のロゼワインは、製法としては直接圧搾法と浸漬法を併せたような造りではないかと思います。(ロゼワインの製法についてはこちらの記事をご覧下さい!)

また、この度初めてリリースされた本銘柄が貴重なものになる可能性も出て参りました!生産本数も限られたものですので、是非試してみたい銘柄になりますね!
(4/23現在、奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)様のオンラインショップでも在庫を確認しており、お求め頂ける状態です!)
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奥出雲葡萄園オンラインショップ

ここ湯宿草菴(草庵)でもご用意致します!

そんな素晴らしい出来栄えかつ貴重なロゼワイン【奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニヨン ロゼ 2021】ですが、前述のようにここ草菴(草庵)でも皆様にお愉しみ頂けるようご用意を致します!今月末のゴールデンウィークよりオンメニューの予定でございますので、気になる方はお試し頂ければと思います!

停滞しがちな社会情勢の中、苦しい状況でも挑戦することを止めない奥出雲葡萄園(奥出雲ワイナリー)、今後の動きにも注目です!また今回はご紹介しておりませんが、実はこれも新しい【オレンジワイン】のリリースもされています…!また機会がありましたらご紹介できればと思いますのでお楽しみに!

最後までご覧頂きありがとうございました!

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